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Books 妻篇

『ガラスの街』 ポール・オースター
『幽霊たち』        同上
『鍵のかかった部屋』    同上
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ポール・オースターのニューヨーク三部作です。
以前読んだものもありましたが、何しろ記憶力が
悪いので、正直、内容を忘れていました(汗)。

『ガラスの街』は、作家のクインが、探偵宛の
間違い電話を受けたことから、探偵になりすまし
スティルマンという男を偵察するお話。
クインの人生は、ちょっとしたきっかけから、
とんでもない方向に転がっていきます。
クインの内面考察が主ですが、一気に読み進めて
しまいます。読み終えた後は穴から出たような気分。

『幽霊たち』にも探偵が登場します。
ホワイトに依頼され、ブルーはブラックを向いの
アパートから見張ることになる。
ブルーはブラックという人物について空想し、
事件が起こるのではないかと期待する。
物語が終わっても、なぜ、どうしてそうなっちゃったの!?
とモヤモヤした感じ。
まるで幽霊を見ていたみたいです。

『鍵のかかった部屋』は、主人公が友人ファンショー
の遺稿(?)を出版し、ファンショーの軌跡を辿ろうと
するなかで起こったことにまつわる物語。
登場人物にオースター自身の人生が重ねられて
いるようです。
予想もしない思惑にはめられていくところや、
他の作品よりもややソフトな人生の転落がとても好みです。
今まで読んだオースター作品の中では、この
『鍵のかかった部屋』と『偶然の音楽』が好きだな。(妻)
by southern-sea | 2008-10-15 21:53 | books


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